E'b vol.138
vol.138 多逢聖因
「夏のご挨拶」ということで、今年breathを卒業したオープニングスタッフの遥香さ
んが、先日元気な姿でサロンにやってきました。持ち前の笑顔と人から好かれる人が
らを携える彼女の近況を、退社後もじっくりと腰を据えて聞くことが出来て、大変嬉
しかったです。一方で私自身、「この人は」と思える方に対しては、弟子入りさせてい
ただくような気持ちで、定期的に夫婦揃って足を運ぶようにしています。そんななか
今年はあるきっかけで私が学ぶ「素心学塾」の大先輩である、籾井幸雄さん(日之出
運輸株式会社社長)のもとを訪ねることになりました。そのきっかけは、籾井さんか
ら私宛に突然届いた一箱のビールでした。先を歩まれる方からのお心遣いに、正直な
ところ「どうしたものか」と思案しましたが、これはチャンスに違いないと勝手に解
釈した私は、次の休日に家内と共に会社訪問をさせていただいたのです。
地位にはこだわらず、慎み深くて私心がなく、自信満々ではなく温和な顔かたち、人
に対しては慈愛と信頼の心で接し、しかも侵しがたい威厳をもち、どこかユーモアも
あり、一抹の淋しさを含んでいる。 「優れた人物の条件」安岡正篤
若い頃は、よく仕事をし、よく遊んで、よくケンカもしていたそうですが「あぁビー
ルやろ。気にせんどって。切手代もバカならんやろうけ、なんかの足しに」と笑顔で
仰る籾井さんが、社長室で醸し出す雰囲気はまさに「優れた人物の条件」に違いない
と感じました。本誌を毎月郵送でお届けし、塾で接していても気付かなかった事を、
一歩踏み込んで足を運ぶことで、ひしひしと感じることが出来ました。だからこそ、
「この人の人格に触れておきたい」という方には、これからも自分自身から積極的に
近づいて行こうと思います。いい人に交わっていると、知らず知らずのうちに良い結
果に恵まれることを「多逢聖因」(たほうしょういん)と言うそうです。私は五十歳
を目の前にして「ソロソロ」その味をしめてきたのかもしれません。ありがとうござ
います。
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