E'b vol.130
vol.130 和顔愛語の人
10年前の春、高校の卒業式を終えた当日に18歳の彼女をオープニングスタッフ
として迎え、breathは3名で開業しました。家内は夕方までの勤務のため、当時は
夜遅くまで二人で営業し、その後にレッスンを行う毎日でした。持ち前の笑顔は幼
い頃から、エアロビクスで鍛えられた賜物かもしれませんが、そのおかげで誰から
も好かれる資質は、社会人一年目にして十分備わっていたように思います。そんな
中、レッスン中に技術を伝える私への返事は「ウン」と可愛く頷く仕草でしたので、
「ウンじゃなくて、ハイやろ」と指導していたことが今では懐かしく思い出されます。
そんな植田遥香さんが、この度1月20日をもちましてbreathを巣立つ事になりま
した。何の信用も実績もない未熟な個人事業主に雇用される、当時の労働環境を思
い返すと「本当に申し訳なかった」と思えてなりません。そして「最初の一人」が
彼女でなかったなら、breathの社風は現在とは異なるものになっていたかもしれま
せん。その後はスタイリストデビューを経て、店長として活躍することで、彼女に
憧れて入社したスタッフもいるほど、輝く存在へと成長しました。そして現在はス
ウェディッシュマッサージの技術を習得し、「美容師セラピスト」としての生き方へ
の、新たな一歩を踏み出そうとしています。
和顔 柔和な表情をして、優しい眼差しであること。
愛語 やさしい口調で、思いやりのある言葉をかけること。
私は社員の皆さんに対して、美容の専門性(技術・接客)はもちろんですが、それ
にも増して、人間性(思いやり)を磨くことで、どこに行っても人から好かれる、
彼女のような「和顔愛語の人」になって、ひとり残らず幸せになってもらいたいと
願っています。この度は自慢の「最初の卒業生」の門出を喜び、花開くことを心よ
り応援したいと思います。今年もよろしくお願いします。ありがとうございます。
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