E'b vol.209
vol.209 人生の目的
私が生きる目的は年代ごとに変化してきたように思います。振り返ってみると、三十
代の私は、自分の幸せな人生を探すために生きていました。四十代の私は、お店を成
功させ、食べていくために生きていました。そして現在五十代の私は、使命を全うす
るために生きています。「五十にして天命を知る」という言葉がありますが、五十にし
て知ったこの「人生の目的」は、これから六十代、七十代になったとしても、変わる
ことはないでしょう。その私の使命とは、ブレスの経営理念として定めた、①「社員の
幸福を大切にすること」 ②「美容の仕事を通じて社員の人格を高めること」 ③「周囲
の方に安心と喜びを与えること」この三つに他なりません。そして、これら三つの使命
の中でも、あえて優先順位をつけるとするならば、私はその筆頭を、②「美容の仕事を通
じて社員の人格を高めること」としています。なぜなら、それが達成されることで、他の
二つは自ずと満たされていくと考えるからです。
道を歩いていると、わたしたちの目に街路樹が映ります。その枝ぶりや緑の葉や太い
幹を見て「大きなりっぱな木だな」と感心します。しかし、栄養分を吸収して木を育て支
えているのは土のなかにある根です。目には見えませんが、いちばん大切なのは土のな
かにある根です。その木の根と同じように、人格を支える大事な土台は「人間の徳性」
です。そのうえに、「専門性」が積みあげられていきます。(月刊「素心」第261号)
人格の大事な土台である「人間の徳性」をブレスでは「思いやり」と定義しています。「
思いやり」というしっかりした根が支えなければ、「専門性」であるカットやパーマといっ
た枝や葉がのびのびと繁ることはできないと考えるからです。思いやりのある「人がら」
と「専門性」を兼ね備えた美容師のもとには、お客様やスタッフの信用と信頼が集まり、
人から好かれる美容師として、きっと物事を成就させる「すばらしい人生」を歩んでいけ
るはずだと信じています。だからこそブレスは、技術だけを磨く場所ではなく、人として
の根を育てる場所でありたいのです。
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