E'b vol.180
vol.180 継続は克己なり
このたび3月3日にブレスは創業十五周年を迎えます。37歳で開業した私は52歳に
なりました。おかげさまで弊社のスタッフ一人一人は、日々「自己の至らなさ」に気付
くことで、それを正し「人から好かれる美容師」として成長しています。大変喜ばしい
ことです。経営を続けていると、思い通りに行かないことのほうが多いものですが、ス
タッフの成長に対する喜びを「糧」とすることで、現在の私は〈いいことも、そうでな
いことも〉全て「味わう」生き方ができるようになってきたように思います。そしてこ
の「糧」と同様に、もうひとつ私に勇気を与えてくれる「大きな力」があります。それ
は「克己心(こっきしん)」です。ひとつのことを〈し続ける〉ということが大の苦手
な私ですが、そのときの自分自身の「心の内」を周囲の方に対して正しく伝えるために
、稚拙な文章ながら「Elephants breath」を毎月1号づつ本号(180号)まで十五年
間書き続けてまいりました。
「勝つ」は、相手を負かすこと。「克つ」は耐えぬくこと。「克」という字は、〈カブトの
重さに耐えている人〉をあらわすそうです。じっと辛抱強く努力することで力が生まれ
ます。他人に勝つよりも、おのれに克つ〈克己〉のほうが、あとあと人生において大き
な意味を持つでしょう。 (月刊『素心』第106号より)
「〈しつけ〉とは〈し続ける〉ことだ」という言葉があります。私はこの「Elephants br
eath」を1号も欠かすことなく発行することで、自分自身を〈しつけ〉ることができた
という手応えを感じています。そのおかげで私の胸には「オレだって、やればできるぞ」
という自信と、「自分に克ったのだ」という克己心が植え付けられているのです。この克
己心こそが現在の私に勇気を与えてくれる「大きな力」に違いありません。これからも
五年、十年、十五年と積み重ねることで300号を目指して書き続けてまいりますので、
これまで同様にお付き合いいただければ幸いです。
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