E'b vol.179

vol.179 


思いやりの心を育む


頬に当たる風がひんやりと感じられるようになった朝、育休明けで復帰したナオさんが

後輩に対して、「出勤した時は上着を外で脱いでから、お店に入るようにしようね」と

声を掛ける様子を見かけました。するとその直後に店長のユッコさんが「ブレスに入社

するまでは考えたこともなかったけど、意識するようになってからドラマの俳優さんも

そうしていることに気付いた」というお話を朝礼でしてくれました。店長はナオさんの

「ひとこと」を敏感に察知してくれたようです。長年に渡り寒くなる頃に、私はこのこ

とを朝礼でスタッフに伝え続けてきました。そんななか今年は、先を歩む先輩から後に

続く後輩へと、社風が受け継がれる光景を目の当たりにしたのです。私にとってこんな

に嬉しいことはありません。なぜなら社員の皆さんが「人から好かれる人になって、幸

せになる」ことが「株式会社ブレス」の目的だからです。

 『礼義』  礼儀正しさとは、相手をうやまい、不快さを与えないことです。そのこ

 とで心がかよい合い、人間関係の絆が強くなります。また、礼義正しさは、その人

 を美しくします。              『素心学要論』(モラロジー研究所)

人は自分自身が心がけていることに関しては、「他人が実践している様子」に気が付く

ものです。しかしながら、「他人が意識していない姿」に対しては、大変気に掛かるも

のです。相手をうやまい、不快さを与えない「礼義」はその美しい姿から、「誠実さ」

や「謙虚さ」が伝わることで、相手に対して安心と喜びを与えることにつながるはずで

す。だからこそ私たち大人は、この「思いやり」をみずからが実践することはもちろん

ですが、その大切さを家庭においては子供に対して、職場においては後輩に対して、伝

えていくという「大きな務め」があるように思います。「思いやりの心を育む」ことこ

そ、これからの新しい時代を作り出すために必要な力に違いないと信じています。

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