E'b vol.170
vol.170 学行一致
ブレスでは社員の人格形成をサポートするために、社外研修制度として人間学を学ぶ勉
強会に参加する機会を設けています。それは修行先の会社に在籍中、この「学びの場」
を与えられたことこそ、私の人生が好転するきっかけだった。そう思えてならないから
です。当時店長を任されていた私は「徳は思いやり」「素直とは逆らわない生きかた」
「心の置きどころ」「教育は人格の移しかえ」「怒ることは未熟の証明」など当時思いも
しなかったことを学ぶたびに、それらを与えられた「美容室」というステージで実践す
るようになったのです。昨年度は大久保星良さんが、毎月一回一年を通じて勉強会に参
加しました。彼女は9月に受講した「父母の恩」という講義で「自分の誕生日は両親に
感謝する日」ということを学ぶと、12月の自分自身の誕生日の朝に、感謝の思いを綴
った手紙をお母様に手渡しました。そうして二人で涙を流し合ったというエピソードを
聞いて、私は「お母様のひとがら」と「彼女の素直さ」に心が洗われる思いがしました。
学行一致(がくぎょういっち) 学ぶことは行動のきっかけづくり、行動は学んだこと
の証です。学んで行動を起こさないのは、真に学んだことにはなりません。学ぶこと
は、行動することです。 (月刊「素心」第85号)
孔子の教えを説いた「論語」のはじまりは「学びてときにこれを習う、また悦ばしから
ずや」です。「学問をして機会あるごとに復習すると、確実に自分の身についていく、
なんとよろこばしいことだろう」ということです。実は私自身は塾で「父母の恩」を学
んでから行動に移すまでに,10年近くの年月がかかってしまいました。今思えばどれだ
け素直さが足りないのだろうと恥ずかしい限りです。学んだ後に「ああ、いい話を聞い
たな」で終わるのか、彼女のように素直に行動するのか、そこには大きな成長の差があ
るに違いないでしょう。
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