E'b vol.167
vol.167 大切にしよう
先日、BOSE のパワーアンプが故障してしまいました。 電源スイッチの不具合でした
ので、自分で修理しようとバラすまでは良かったのですが、 取り寄せた大切なパーツ
を半田付けする直前に壊してしまい、 とうとう再生不能となってしまいました。開業
以来十四年間、 朝から晩まで絶え間なく音を奏でてくれた、 愛着のある機器でしたの
で、泣く泣くのお別れです。 今回は残念な結果となりましたが、 私は日常の心がけと
して、 「ものは粗末にせず、大切にあつかう」ことを大事にしています。 そこで少々
大袈裟な話かもしれませんが、 何かを購入する際には、「人生を共に歩む」という思
いを抱くことも多々あるのです。 息子達の誕生記念の「OMEGA スピードマスター」
は二十年以上身につけ、十五年前に出会った「マルチカラーのセーター」や、三十年
前の修行時代、当時の給料一ヶ月分をはたいて手に入れた「ブラックレザーのオーバ
ーオール」 は、 私の冬のコーディネートの主力選手として現在も活躍中です 。
ものを大切にあつかうことのできない人は、やはりまわりにいる人をも大切にできな
いでしょう。ものに愛情をむけることのできない人は、人間に対しても同じです。
『素心学要論』池田繁美先生(モラロジー研究所)
先日、バックヤードで洗い物をするスタッフが蛇口の水量を「鉛筆一本」に、そっと
調整する姿を見かけました。その際私は、彼女の「水や電気の節約」に対する心配り
を大変嬉しく思いました。そして同時に、その「立居振舞い」の美しさに感動しまし
た。ものや地球資源を大切にすることは、ムダなコストをおさえることで利益につな
がるでしょう。しかし、それにも増して実践する人の 「思いやりの心」は、表情、語
調、動作にハッキリと表れることで、周囲の人に安心と喜びを与えることでしょう。
これからも願わくばあと二十年ぐらいは、お気に入りのオーバーオールを履いて元気
にツーリングに出かけたいものです。ありがとうございます。
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