E'b vol.81
vol.81 遠きをはかる
いよいよ今年も我々美容師にとって特別な月がやってきました。この時期私は毎年スタッフ
に対して、次のようなお話をします。”皆さんにとって、無理のない営業を一年を通じて心が
け、可能なかぎり取り組んでまいりましたが12月は美容師にとって1ヶ月間続く、お祭り
みたいなものです。この12月は忙しい中、大切な時期にbreathを選んでくださった、お客
様を少々私たちが無理をしてでも、お断りしないようにしましょう”このような姿勢で、日頃
無理を良しとしない私が、年に一度リミッターを外し、一ヶ月を駆け抜ける事で毎年社員が
一回りたくましく成長するのを肌で感じています。もちろん経営者としては、毎日忙しくて
儲かるのは、確かに結構な事ですが、そんな目先の利益よりも、12月の営業を通じて、今ま
で出来なかったことが出来るようになる。そんな一人一人の成長の積み重ねこそが、会社の
確かな礎を、築いているに違いありません。そして結果として残った数字は一年を通じて地
道にどれだけ、コツコツ種を蒔いたかを、物語っているはずです。
遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す それ遠きをはかる者は百年のために
杉苗を植う まして春まきて秋実る物においてをや 故に富み有り
近くをはかる者は 春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず 唯眼前の利に迷うて
まかずして取り 植えずして刈り取る事のみ眼につく 故に貧窮す 二宮尊徳
一年中、毎月掲げた無理な予算に追われる毎日では遠きをはかる経営は出来ないでしょう。
そして”数字が良ければ全てよし”という風土ができてしまえば、社員が幸せを感じにくい会
社になってしまいそうです。だからこそ私たちは一年を通じてコツコツと身近な方(家族、
スタッフ、お客様)に対して安心と喜びという種を蒔き続け、この12月だけは、その結果と
して頼ってこられる、たくさんのお客様に対して、一年間の感謝を込めて、”無理のない無理”
をしてでも、淡々と期待に応えていこう。そのように思っています。ありがとうございます。
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