E'b vol.155
vol.155 受け入れよう
ただいまご紹介にあずかりました、私は新婦トモヨさんの勤務先の上司にあたります、
松本と申します。本日は僭越ではございますがご指名を頂きましたので、お祝いを述
べさせていただきます。シゲアキくん、トモヨさん、ご結婚おめでとうございます。
予想通りに、今日という日がやってまいりました。実はちょうど2年前、私はテニス
仲間の新郎シゲアキくんから「誰かいい人いませんか」とテニス帰りに相談されまし
た。私はすぐ「よし、わかった、俺に任しとき」と言いました。そして次の朝、出勤
するとトモヨさんの予約表に、カットの予約を勝手に入れたのです。もちろんシゲア
キ君です。その経緯を一部始終トモヨさんに伝えて「よろしくね」と言うと、彼女は
「はい、わかりました」と持ち前の笑顔で応えてくれました。しかし5年前の入社当
時のトモヨさんは、この「はい、わかりました」という言葉が少々出にくい社員でし
た。先輩社員が、「言うこと聞いてくれないんです」と泣きながら、私に訴えてきた
こともありましたので、以前のトモヨさんは頑なな面があったのかもしれません。そ
れから彼女は、美容という仕事を通じて、お客様、上司、部下など、身近な人との関
わりにおいて壁に当たりながらも、原因を人のせいにするのではなく、自分自身に目
を向けることで、立派に成長されました。おかげさまで現在では何かお願いをすると
「はい、わかりました」という気持ちのいい返事が返ってきます。「はい」という言葉
には自分の心を排するという意味があるそうです。自分の都合は、ひとまず置いてお
くということです。人は身近な人に対しては、ついついワガママが出やすいものです。
だからこそ、これから二人で歩む人生の中で、相手から何かお願いをされたら、まず
はお互いが「はい、わかりました」と相手を受け入れることで、円満な家庭を築いて
もらいたいと思います。少々長くなりましたが、これをもちまして私からのお祝いの
言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。ありがとうございま
す。 (2021.12.5 結婚披露宴祝辞の原稿より)
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