E'b vol.146
vol.146 すごい会議
月のはじめに私の部屋で行われるブレスの幹部会議には、共通の認識があります。そ
れは「他人と過去は変えられない。自分と未来を変えることにエネルギーを注ごう」
ということです。これは会議のたびに私がシャワーを浴びせるように伝え続けていた
ら、いつの間にか染み渡ってきた「お約束」です。前月の数字の振り返り、今後の予
定の確認をサラサラっと行った後は、お店の問題解決に多くの時間を充てています。
その場の雰囲気は終始穏やかで、声を荒げて自分の意見を押し通そうとすることはあ
りません。私と妻、店長、副店長の四人で、まずは問題に関する情報を共有し、原
因を探ります。そして解決するためには「自分がどのように変わったらいいのか」そ
の心の内を絞り出すように、それぞれが自身の思いを淡々と語るのです。経営とは思
うようにいかず、悩み苦しむことが多いものです。しかしそんな悩み苦しみや、起き
た難題を幹部社員で分かち合い、思いを新たに出来るこの場は、経営者である私にと
って、とても楽しみで、かけがえのない「すごい会議」なのです。
仏教では、「生きる」ことがすでに苦しみとされています。(中略)おシャカさまは、
その解決法として、「苦・集・滅・道」と言われています。「苦」は、あるがままにそ
れを受け入れよ、ということです。「集」は、その原因をしっかりとつかむ。「滅」は
、その原因を取りのぞく。「道」は、修行をし、日常生活を正す、ということです。
「素心学要論」(財団法人モラロジー研究所)より
思いどうりにならなくて、「人を変える」ことにエネルギーを消費してしまうと、人
はクヨクヨして病気になったり、イライラして周囲に不快さを与えてしまうことが多
いように思います。しかし「自分を変えよう」と腹を括って取り組みはじめた瞬間に、
案外抱えていた問題が好転し始めるものだと感じています。苦悩はなくすことはでき
ませんが、やわらげることはできるはずです。できることにエネルギーを注いで生き
ていきたいものです。ありがとうございます。
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