E'b vol.142
vol.142 やさしくなければ意味がない
日が落ちるにつれて、心が軽い足取りで踊り出す。それは日曜日の私のルーティーン
です。そこで手を止めてフロアを見渡してみると、疲れきっているはずの皆もまた、
どことなく嬉しそうな様子です。忙しい週末営業のゴールが見えてきたことで「安心」
を感じているのでしょうか。それも勿論のことながら、何より明日が定休日だという
「喜び」が、スタッフの表情、語調、動作にあらわれているに違いありません。そんな
サイクルに、昨年少し変化がありました。第3日曜日を新たな定休日と定めたのです。
その連休前の土曜の夜ともなると、従来の日曜日にも増してワクワク、ソワソワした
空気でサロン全体が満たされるようになりました。昨年から出口が見えないウイルス
の脅威により、多くの方が思い通りにならない現実と戦っています。そんななか弊社
は20日間の休業期間を経て、変えられないことは全て受け入れたうえで、変えられる
ことに目を向け、そこにエネルギーを注ぐことにしました。お客様来店時に検温、手
指消毒、手袋着用のお願い。4つの部屋にセット面を分散したソーシャルディスタン
スの確保。お客様ごとに洗濯済みの専用クロスを使用。労働環境改善のため日曜定休
日を定める。これらを導入することで、お客様やスタッフに対して「安心」と「喜び」
を与えるために「逆らわず変化」しています。
米国の作家レイモンド・チャンドラー(1888〜1959年)は、小説の主人公に、こう
いわせています。「強くなければ生きられない。やさしくなければ生きている資格が
ない」。さまざまな日本語の訳がありますが、わたしは「自分の心に強くなければ、
正しく生きていくことができない。他人にやさしくなければ、人間としての価値がな
い」と勝手に解釈しています。 (月刊素心第253号より)
昨年に引き続き、今年も私は経営者として「自分の心に強くなければ、正しい経営は
できない。社員にやさしくなければ、経営者としての価値がない」という覚悟で生き
ていきます。今年もよろしくお願いします。ありがとうございます。
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